2015年01月19日

シャーン・エヴァンズ『フォト・ストーリー 英国の幽霊伝説』2015年1月刊行



『フォト・ストーリー 英国の幽霊伝説  ナショナル・トラストの建物と怪奇現象』
シャーン・エヴァンズ/村上リコ日本版監修/田口未和訳
ISBN978-4-562-05125-0
A5判・286頁 定価3780円(本体価格3500円)
2015/1/26刊

 歴史的な建築物の保護を行う英国のナショナル・トラストが管理する建物に住む人たちやスタッフへの取材により、彼らが実際に体験した不可解な現象や古い屋敷や土地にまつわる伝説や神話を集め、幻想的な写真とともに紹介する。


 1月26日に発売になります。1月21日取次搬入、22、3日あたりから書店にならぶとのこと。

 村上は日本版監修を手がけました。翻訳は田口未和さんが担当しています。著者は『図説 メイドと執事の文化誌(Life Below Stairs)』と同じシャーン・エヴァンズ。

 サブタイトルの「ナショナル・トラスト」とは、英国の歴史的建造物や自然の景観を保護する団体のこと。1895年に設立され、100年以上も活動をつづけています。貴族の城、大邸宅、マナーハウスはもちろん、海岸線や手つかずの湿原、有名人の生家や旧宅、古代の遺跡、工場などの近代化遺産、灯台や郵便局まで、ナショナル・トラストが保護・補修・公開している資産(プロパティ)は多岐にわたります。
 
 保護にあたいする由緒ある場所が多いわけですから、悲劇の言い伝えや「いわく」には事欠きません。本書は、ナショナル・トラスト保護資産で働く管理者やボランティア、訪問者から直接きいた体験談のほか、その地に伝わる伝説・怪異談などを収集し、紹介するものです。アン・ブーリンからチャーチル、ジョージ・スティーヴンソンやアラビアのロレンスまで、歴史上の有名人にまつわる話もあれば、ローマ時代の兵士やケルトの戦士を見たというような目撃談、神話・民話に近いようなお話、ちょっとした不思議な体験もあり、取り上げられている内容はさまざまです。

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 目次。取り上げられているのはぜんぶで72箇所、日本版には地図もつきます。

 わたしが原書を読んだとき、ぜひ日本版を出して皆さんにもお伝えしたいと思ったポイントは、ナショナル・トラストならではの部分――お屋敷を保護・調査・公開する人びとが、日々の業務の中で体験した小さな出来事の数々です。正体はわからないけれど存在するらしい、姿の見えない住人を「ジョーンズ氏」「メイベル」「奥方様」などと呼んで共存し、日常に起こった不思議な現象を「うまく説明できない」と語る彼女ら彼らは、どことなく誇らしげ。幽霊や妖精や不思議なものを愛好するお国柄、古いものを大事にし、語り伝える性質と、ナショナル・トラストの保護資産はぴったりの取り合わせです。

 綺麗なオチのつく「物語」や、身の毛もよだつ「恐怖体験」をお求めの方には、ひょっとしたらジャンルが違うかも……と思いますが、またちがった楽しみをご提供できるかと思います。うん。
 
 巻末には、英国のとあるお屋敷でわたしの体験した――というか、いつも旅行に同行してくれる猫丸さんから聞いた――話を、日本バージョンの「幽霊伝説」として寄せました。おまけとしてお楽しみいただけると幸いです。

 以下は、担当の方があげてくださった本文サンプル。写真についての解説もあります。













 ちょっといいお値段ではありますが、美しい仕上がりで、手元にあると嬉しい本です。どうぞよろしくお願いします。



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posted by rico at 11:38| 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする