2011年10月27日

『英国メイド マーガレットの回想』2011年12月発売予定

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『英国メイド マーガレットの回想』
マーガレット・パウエル 著 村上 リコ 訳

 鋭意校正中の訳書について、出版社の公式サイトに情報が掲載されました。河出書房新社より、12月後半に発売になります。1920年代に十五歳でキッチンメイドになった、マーガレット・パウエルという女性が、家事使用人としてすごした日々をつづった回想記。その翻訳を手がけました。

 二十世紀初頭の英国で暮らしていたメイドやコックの日常を、活き活きと詳細に描写するノンフィクション。原著は1968年の初版刊行以来、貴重な生の声を伝える社会史史料として、数多くの歴史書に引用されてきました。私自身、『エマ ヴィクトリアンガイド』や『図説 英国メイドの日常』を書くとき、『英國戀物語エマ』などアニメの制作にかかわるとき、まるで亡き著者に相談するかのような気持ちで、幾度となく読み返したものです。

 貴重な史料であると同時に、著者の人柄と皮肉のきいた語り口によって、まず第一に、たいへん魅力的な読み物でもあります。訳しながら、どれだけ吹き出したことか。英国では幅広い読者に愛され、長く読みつがれてきました。この本を紹介することができて光栄です。

 カバーイラストは、森薫さんが描いてくれることになりました。初めは『英国メイドの日常』のように既存の絵画を使おうとしていたのですが、ぴったり来るものが見つからず。ある日、同居人の猫丸さんが「……森さんに頼んでみれば?」「ああっ!(思いつかなかった!)」というわけで、急遽依頼。連載でお忙しいなか、引き受けてくださいました。いくら感謝しても足りません。ありがとうございます。

 あとちなみに邦題について。企画書は原題『階段の下』のまま出してあったんですが、会議の場で社長みずからこのタイトルをつけてくれたそうです(笑)。伝わりやすくていいかなと思っております。
posted by rico at 16:55| 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする