2006年05月06日

『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』

 5月1日は映画の日。久しぶりに劇場で2本見てきました。ちょっと長くなりすぎたので2回に分けました。

●『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』

 http://www.nanny-movie.jp/

 妻に先立たれたばかりのブラウン氏(コリン・ファース)には、手のつけられないイタズラっ子が7人もいた。次々とナニーを追い出して勝ち誇る子供たち。登録所もブラウン氏を締め出して相手にしてくれない。ある日、誰もが一瞬息をのむほど異様な風体の不思議なナニー(エマ・トンプソン)がやってきた。ナニーのマクフィーは、恐怖の魔法で子供たちに大切なことを学ばせていく。はじまりはちょっと怖い『メアリー・ポピンズ』。

 芸達者な名優(子役も)がそろいぶみで、お話もなかなかおもしろく、堪能しました。お父さんの勤め先が葬儀屋で、死体に人生相談してみたり、イタズラの道具がギロチンだったり、英国らしいブラックユーモアはしっかりあります(マザーグースのこわいやつレベル)。美術や衣裳がとても凝っていて目に楽しいです。鮮やかな色で寓話的・人工的なイメージを描いていますね。時代設定は厳密ではないけれど、19世紀末〜20世紀初頭のイメージだそう。やたら毒々しいグリーナウェイドレス(ファンシーな童話挿絵風女児服)やフォントルロイスーツ(小公子風男児服)が見られます。アレってやっぱり、子供にしたら「無理やり着せられる恥ずかしい晴れ着」って感覚なんでしょうね。コスプレ?(笑)

 ブラウン家の使用人は、コックのイメルダ・スタウトン、スカラリーメイドのケリー・マクドナルド、加えてナニーの3人体制。軍隊じこみのイメルダも輝いていましたが、やはりやさしくて純朴でちょっぴり夢見がちな可愛いケリーに目が行きます。というか、一応ヒロイン的位置づけじゃないかと思うのですけど、エマの存在感がありすぎるのと子供の人数が多すぎるので、公式サイトのトップにすら姿が見えません。サイトの中に入ってもほとんどスチル写真がないですよ! 不憫な。ロバはいるっていうのに……(笑)。隠し玉というか、わざとなのかな?

 スカラリーメイドなケリー。→★コチラ★

 えーと、ここから先、ケリーについてダラダラ書いてますが、興味のない方置いてきぼりな話題になってます。ごめんなさい。(好きなものどうしがつながって嬉しいのって、説明しづらい感情ですよね……)

 ケリー・マクドナルドはグラスゴー生まれ。『トレインスポッティング』のかわいこちゃん女子中学生役でデビューし、『ゴスフォードパーク』のレディーズメイド、『ネバーランド』のピーターパンを演じる女優など、良作・話題作に出て順調にキャリアを重ねています。『トレインスポッティング』はエディンバラが舞台。『ゴスフォードパーク』はスコットランドなまりがお話の鍵の一つ。『ネバーランド』はピーターパンの原作者バリの伝記風映画ですが、彼もあちらの出身です。出自を生かした役柄が多いみたいですね。関係ないけど私生活ではマイフェバリットスコティッシュバンドTravisのダギーの奥様。ちょっと調べたら『銀河ヒッチハイク・ガイド』にも出てましたよ! ぜんぜん気がつかなかった。旦那様が音楽を提供してるので夫婦共演です。

 何かこう、私の好きな文化圏によく出現してツボを押してくれる女優さんです。はにかんだような丸顔笑顔を見ていると、ほのぼのと癒されます。これからも活躍して欲しいものです。ああ! それにしてもスコットランド行きたいなー!
posted by rico at 00:03| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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