夏休みの自由研究にも役に立つかもしれない!(笑)
『世界の鉄道事典』
ジョン コイリー 英国国立鉄道博物館編
大きめ薄めの図鑑です。いろんな時代の列車を、豊富な現存資料の写真で紹介しています。
「「知」のビジュアル百科」というシリーズの一冊で、現行はあすなろ出版ですが、たぶん以前に同朋舎出版から出ていた「ビジュアル博物館」と同内容ではないかと思います。
原書は英国のDK社による「Eyewitness」シリーズになります。中世の武器やシェイクスピア、発明の歴史、飛行機の歴史、一次大戦・二次大戦など幅広いトピックがあります。白バックに写真やイラストで解説するというコンセプト。ちょっとした知識を視覚的に大づかみするのに非常に役立ちます。ヤングアダルトむきでわかりやすい文章なので、専門用語や固有名詞など同時に押さえていきたいというような向きには、原書で購入されるのもひとつの選択肢かと思います。
和訳はされていないようですが『Victorians』というタイトルもあり、おすすめです。
『19世紀の鉄道駅』
フィオーナ・マクドナルド/ジョン・ジェイムズ
小池滋/和久田康雄訳
上の本と似たような体裁の、こちらはイラスト図鑑です。駅構内の様子、建物の構造、車両の感じなどがカラーイラストで載っていて、とてもわかりやすいです。十九世紀の新聞版画、報道写真などをもとに再現されたのだと思います。昔の図像資料は当然ほとんどが白黒なので、カラーなのはうれしいですね。
『英国鉄道物語』
小池 滋
鉄道をこよなく愛する英文学研究者による、すばらしい本。鉄道のはじまりから、英文学に描かれた鉄道、ロンドンのターミナル駅の個性について、地下鉄の発展について、シャーロック・ホームズやミステリーとのかかわりなどなど……。必読です。
『イギリスの鉄道のはなし』
高畠 潔
イギリスの鉄道について、路線ごとのエピソードや、車両のデザインなどにこだわって紹介したもの。十九世紀末に、スコットランド方面行きの路線会社がスピード競争で激しくやりあった話が特におもしろかったです。愛を感じるくわしい一冊。黎明期からおおむね世界大戦前までの話題が多いです。続編も出てます。
『Baedeker's Guide to Great Britain 1890』(※英書)
ヴィクトリア時代の「ベデカーの旅行案内書」をそのまま復刻したものです。旅行ガイドというより「鉄道駅ガイド」みたいな内容ですね。1890年当時の英国内の駅を網羅して、駅ごとに来歴や観光スポット、始発駅からの距離や所要時間、料金などを書いてあります。「○○から××まで鉄道で行くとどのくらい」「何の路線がどこまで来ていたか」「乗り継ぎの選択肢」など、当時の時間・距離・コスト感覚が、がんばってひいてけばなんとかわかります。
(……っていうか、私の持ってるのは赤くてそっけないカバーなのに、なんかTissotの絵にリニューアルされてる! いつのまに!)
『Baedeker's London and It's Environs 1900』(※英書)
上と同じベデカーの旅行書で、1900年版のロンドンガイドも復刻されています。こっちは鉄道のほかオムニバスやキャブなどの交通情報も押さえつつ、観光名所の記述に多くのボリュームをさいているので、世紀転換期のロンドンを舞台にしたお話を考えたい人には役立つ一冊かと思います。時間旅行でおのぼりさん気分を味わえます(笑)。時期でいうと、夏目漱石が留学していたロンドンに近いですね。
DVD『大列車強盗/The First Great Train Robbery』
1850年代におきた、鉄道からの金塊強奪事件を下敷きに描くクライムアクション映画です。ショーン・コネリー主演、マイケル・クライトン原作・脚本・監督、1979年の作品です。アンダーグラウンドな風俗描写はケロウ・チェズニーの『ヴィクトリア朝の下層社会』をベースにしているようです。絞首刑見物とかネズミ捕りゲームとか、特別な棺おけとか黒い護送車とか、ヴィクトリア時代中期のコネタがいっぱい入っているのも見どころです。
DVD『世界最古の鉄道映像』
タイトルの通り、1895年〜の貴重な記録映像です。
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